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april fool
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作詞 Shimozy |
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いつかどこか小さな村のお話
よくウソをついて人をからかう少年がいた
だけど少年は決して人を傷つける
ウソをつかないことを誰もが知っていた
やがて少年は一人の少女に恋をした
おなじ村に住んでいる可憐な少女だった
少年はお得意の大袈裟なウソをついて
少女もそんなウソに「はいはい」って言いながら笑ってた
そんな日々が続くある日少年が少女に言った
「ぼくは世界で一番素敵な人を彼女にして
その人とずっとずっと一緒に生きてくんだ」
少女が「はいはい」って言いかけた その言葉を遮るように
「この言葉だけはウソにしたくない だからずっと僕のそばにいて」
少年の真剣な瞳に 少女はコクリとうなずいた
やがて少年も少女も大人に近づいて
少女はいつの日からか夢を描くようになっていた
それはこの村では決して叶わない夢だけれど
少年がいるこの村を離れることなどできずにいた
そんな少女を隣で見てた少年はある日こう告げた
「ぼくが世界で一番素敵だと思う人は
どうやらきみでは無くなってしまったみたい」
少女が何も言えなくなった その空白を嫌うように
「あの言葉だけはウソにしたくない だからここで二人別れよう」
少年の真剣な瞳に 少女はポツリと涙した
やがて少女はその町をあとにして旅立った
ウソをつくのは慣れていた だけど胸が苦しかった
人を、大切な人を傷つけたのは、
心に、自分の気持ちに、ウソをついたのは初めてだったから
少年の頬を隠すように ただ桜の花が散っていた
少年は同じ季節が来るたびに願ってた
叶うことなら散りゆくこの花びら達が
彼女が歩いていく夢までの道を
鮮やかに彩ってくれることを
桜が咲いて散る季節に
つかれた1つのウソのお話
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