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ファブラス
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作詞 斗望 |
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凍てつく指先で 尚も愛しげに目を撫でる
硝子の空に響く 慟哭 虚しく落ちる
裂けた柘榴の笑みの隣で 虚ろな眼を開けて微笑み
全てを拒んだかのように 黒いベールで身を隠してる
眼を塞いだ両手の隙間から 高らかに笑うあなたが
流す涙の意味は 許しを赦さない赦せないと 嘆くものか
映した万華鏡の地に 共鳴した悲哀の欠片
為す術無く落ちる小鳥を抱きかかえて
黒い翼を捥がれて飛べないそれはまるで私
静かに迫る硝子空は 青く青く青く 黒く
枯れた桔梗の美しさの横で 蝕まれる薔薇は誇らしげに
ねぇ私を見てよ私を抱いて そう呟いているように見える
箱の中に眠るあなたの小さな肩 震えだす理由は何
流す紅涙の意味は 永久の眠りへの名残惜しさ そう思った
崩壊した華の世界 轟く悲鳴の瞑想曲
耳を塞ぐことすら出来ぬままここで死んでゆく
紅い尾をひきながら燃え散る蝶はまるで私
緋色に光るこの空は 紅く紅く紅く 赤く
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