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蝶は片翼で
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作詞 斗望 |
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初雪の頃 早すぎた命が影になる
冷たい白 息吹はまだ吹かず
身をよじれば軋む翅
誕生を喜ぶ生はいなかった
叫ぶ口も持たない
羨ましい生もいなかった
冷たい世界から ここから出たい
願うのは 片翼の蝶
雪の下の 飛べない蝶
ここから抜け出せるのなら
私は次の生なんて要らない
今を生きる私に
次なんてものは要らない
飛べない私は ずっとこうしてる
横たわるのは 片翼の蝶
雪の下の 朽ちてく蝶
やがて白い世界が消え 春が来る
蝶の姿はなく 其処には花が咲く
飛べない蝶の思いは雪に埋もれ消える
また生を受ける蝶の思いは 誰にも語られることはないの
そうでしょう 「私」
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