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消失点
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作詞 斗望 |
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気づかないうちに割れていた 僕の記憶
小さな傷が大きな亀裂に変わる
その隙間から君が覗く
ゆっくり歩く道
消失点に居るのは誰
踏みしめるガラスを拾うと
命が 記憶が 映って消えた
思い描いてきた自分と今は違いすぎて
常に背を向ける君の肩に縋りつく
けれど振り返ることはない
君は消失点 僕は始まり
まるで違う世界に隔離されたような
あの頃の君が手を振る
僕は眩しすぎて目を背け
また見開くとき
君はもういない
消えた記憶から遠退いた闇から
滲み出すのは消えたはずの君
君がいる場所は光りと闇が交差し先をくらます
君の行方僕の行く先それすら見つからない
ここから先どこへ向かえばいいのか
君は消失点
僕は始まりの場所で繋がれたまま
遠くに小さな君の後姿の残像 目の前には君の顔
手を伸ばしても砕けたガラスが壁を作る
触れた冷たい記憶の世界の向こうに
顔を無くした君がいた
その向こうは心を無くした僕がいた
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