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悪意
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作詞 斗望 |
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糸に獅噛み付く赤い赤い紅涙したたる嘆きの少女
夢に侵され今に蝕み這い出した憎悪止められない
廻る刹那に光る 雪解け水に滴る涙
闇の狭間から浸透する黒き腕が少女の首を掴む
悪意の炎の前で竦む男を見た
彼女に向けられた微笑の中の
嘘を見抜く力などは
純粋無垢な少女には無い
「ああ 儚い 夢に 侵された の?」
目覚める少女の瞳は以前のままの純粋さを秘める
首には締め付けられた印手には契約の口付けの印
廻る相貌の瞳 闇に溶けて消える光
ケタケタと笑うその顔に向けられた刃は一瞬で貫く
少女の握った得物は赤く染まる
なおも止まぬ笑い声鼓動に重なる
崩れる少女 笑う男
その間には零が見据える
「ああ 儚い 今に 消された の?」
終日汝哀れ哀れこぞ訪れる闇の化身鬼神となりて我が前に平伏す日が
途切れた 繋がれた 悪意
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