|
|
|
モノクロ写真館
|
作詞 斗望 |
|
ここに赤い鍵が置いてある
目前には赤い扉
開けてみようと試みて見た
が 鍵合わないじゃないの
頭に突き刺さる痛みが来た
同時に落ちたものは青い鍵
それを扉に差し込んで見たら
軽快なメロディーが流れた
だらしなく舌を垂れだしてるのは
涙を描いた狂ピエロ
中に誘うように振り向きながら進んでた
僕はたじたじしながらもその
怪しい男についてった
そこに広がるのは
モノクロの写真館
僕が生まれてから今までの
記録が宙に浮いていた
ピエロは玉を転がしながら
僕に問いかけている
「君の記憶は綺麗なものかい?」
意味も解からない質問だ
僕は自分に素直に生きてきた
人も大切にしてきた
そこにある記録写真は
僕の背後にこの男がいた
右も左も分からぬ部屋で
生まれた記憶から順番に
掻き乱された僕の歴史は
どこかで途切れたのかな
ココから早く出たいと
嘆く僕を不思議そうに
見つめているこの男は
何故だかとても身近に感じた
ふと振り返ると後ろには
ピエロの姿かたちなく
大きな立派な鏡が在った
手を合わせて覗いてみると
そこには先のピエロがいた!
怪しく口端をあげる男は
「君は僕で僕は君」
怪しげな言葉を紡ぐ男は
「君の記憶は綺麗なものだ」
初めて優しく微笑んだ
やがて光りが包みこんだ
目を開けるとそこは元の
汚い僕の自部屋で
手に握られたものは鍵ではなく
怪しいピエロとの2ショット
|
|
|