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リストカット
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作詞 愛米 |
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ちらりと見えた 友達の 手首の傷
どこかで転んだのか ドジだな
「ここ、どうした?」
半笑いで聞いた私に
彼女はびくっと体を強張らせ
「あー見つかっちゃったか」
今度は彼女が半笑いで言った
泣くところかもしれないけれど
私は笑った 理由は聞かなかった
それが正しかったのかはわからない
でも彼女は嬉しがっていた
それだけで 十分だった
笑顔の後ろ 笑顔の裏
彼女にどんな悲しみがあったのだろう
甘ったれた悲劇のヒロインだった自分が嫌になる
彼女に私ができること 考えて考えて 出した結論は
「いつもどおりでいること」
私が何より怖かったのは
それをすることではなくて
「それをしている私」として見られることだったから
だから彼女も隠していたんだと思うんだ
一ヶ月間も
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