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色差し
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作詞 moka |
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同じ色ばかりで見つけられないと
言われてからずいぶん経った
揺れる魚はただひたすらに
誰かに認めて欲しかった
群から出ようと必死に
波に逆らってはみたものの
それからまた引き戻されて
結局元通りだった
同じ色 同じ形が
生きて呼吸をしていても
入り交じって
重なりあって
そして完全に見えなくなる
違う色ならきっと見つけられると
言われたのを覚えていて
塗料を見つけて潜り込んだら
それは蛍光色だった
ピンクに染まった姿を
誰もが振り返っては眺めたが
人々は眉間にしわを寄せ
「ばかなやつだ」とつぶやいた
誰かに気付いてもらおうと
元の姿を塗り潰す
それを見て
嘲笑って
二度と振り返ってはくれない
どうやったら見つけてくれる??
どんな色なら笑わないでいてくれる??
ただ夢中になる
消されてしまった
そのありふれた姿が
見えるように
再び 見えるように
洗い流しては新しい色を見つけ
体を染めては洗い流した
何度も繰り返して痛んでしまったこの皮が
剥がれないうちに
次の色を探す
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