|
|
|
バイビー
|
作詞 白銀 夢月 |
|
凍てつくよな寒さの中 たたずむ小さな影
何に怯えているの? 小さな彼女は震えてた
僕を見上げた黒曜石は濡れて 桃色の唇から枯れた声
さよならも言わず離れた手を 離れた背中を
ずっとずっと追いかけて 裸足で走っても追いつかない
彼に手が届かない
そう言って僕の足元で泣き崩れた 君を抱きしめたいと思った
でも出来ない 出来ない
きっと脆いガラス細工は握ったら壊れるから
行き場を無くしてさまよう手は 彼女の長い髪に触れた
光に透けてオレンジに輝く線が 僕には重くて
いつまで待ってるの? 小さな彼女は動かない
立ち続け ずっと君の隣 いつの間にか ほら お月様が顔出してる
帰ろう 自分の巣へ早くお帰り
そうやって握った手は力なくすり抜けて 哀しみに堕ちてった
煮え滾(たぎ)る血を抑えて一歩踏み出す 彼女は僕を見ない
縛り付けられた君のその紐をほどきたい
でも出来ない 出来ない
きっとバランスを失ってばらばらに崩れるから
ねえ 何が出来るかな 僕 何すればいいの
彼女を見る僕の目もいつの間にか濡れてた
月見上げ 空が黒く滲むのを止めて
手を振ろう 小さく振ろう
そして軽い口調で言ってあげる
“バイビー”
|
|
|