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夢幻泡影的恋々嘔。
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作詞 NENE |
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きつと其れは現実から遠退いたのでせう…。
さう囁いた君はとても奇麗でした。
僕は不思議に意ひ、大層動じたのが
さつと泣き寝入つてしまつたのです。
現実は何時も本当(りありてぃ)と隣同士と、
きつと君は意(おも)いたつたのだけど。
其れでも、僕は君と出会ひ、
想ひ合つたのです。
「愛し合ふ」とは大逸れた名だけれど、
きつと僕は信じて居たのです。
きつとさう信じて居たかつたのです。
なぜなら此の指先が成す残像に
意(こころ)奪はれてしまつたからです。
恐らく其れは遥か異国の物語でせう…。
さう口走つた君はとても綺麗でした。
僕は鑑賞しつつ、その鮮麗な美しさを
やうやく想ひ出し、氣付き始めたのです。
僕はそんな君を笑はす為に、この意(こころ)、
優美であらうと思ひ、誓ったのです。
若しも、瞳(め)の前の輝きが
まやかしであらうとも。
「笑ひ合ふ」とは遠退いた幻だけれど、
きつと君は笑つて居たのです。
きつと涙は見せなかつたのです。
そんな夢幻さえ孰れ(いづれ)衰えても
僕には美しく見えます。
さうやつて君にだけ
僕は恋します。
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