|
|
|
かめれおん
|
作詞 心菜 |
|
なりたいと願っていた
あの日あの時から
きっとずっと
相手の色に体に心に
同じように染まれたのならば
もう傷つかないですむだろうと
僕は勘違いをしていたんだね
羨ましかったんだ
素直に色を主張できるあなたが
心の叫びを嘆ける強いあなたが
誰にも認められているあなたが
そうなりたいと思っていた
でも僕は
大きな間違いをしたみたいだね
「愛したい」そう思うほど愛せなくて
「愛されたい」そう思うほど愛されなかった
「嫌われたくない」
「失いたくない」
「色を染めたくなどない」
そんな涙ながらの心声も
僕の中で留まり
やがてしんでいく
ああ
どうして僕は
こんなにも汚いんだろう
君のように
どうしてもっと僕は
白くあれないのだろうか
分かっているのに
分からないふりをする
気付いているのに
気付かないふりをする
そんな誤魔化しだけは
驚くほど上手くなって
それに比例するように
苦しくなっていったんだ
それにすらも
気付かないふりをして
君が知ったら
きっと怒られてしまうね
それとももう怒っているかな
愛想笑いや
強がることだけが得意になって
いつしか僕のエガオ
どんなふうにワラッテいたのか
もう忘れてしまった
弱さを見せること
本音をぶつけること
忘れてしまった僕は 本当に
汚くて醜い
僕は本当に「人間」なのかな
心をもった
一人の「人間」なのだろうか
それすらも
分からなくなってしまったよ
ただそんな僕でも
確実に分かることがあって
それは君の白さとか
笑顔とか 泣き顔 弱いとこ
なんだか何もかもがもう
君でいっぱいな僕に 笑っちゃうよ
瞳では分からないけどね
君は今ここにいてくれてるよね?
きっとずっとそうだったよね?
てことは僕の泣き顔見られたかな
何もかもお見通しなのかな
そう思うと
わけもなく照れくさいよ
未解答の問題がある
それは難関大学に通う人ですら
頭を抱えて考えてしまうような
「その答えを
一生かかって見つけること」
今のところ
それが僕のいく道です
君との約束をちゃんと
果たすためってのもあるけど
それは確実に守るから
そこらへんはもう 安心してて
「待っていても来ない
求めていても得られない」
そんなこと
本当は最初から気付いてた
でも気付かないふりをしてた
そうやって僕は
過去の柵を言い訳にして
現実世界から逃げているだけ
分かってた
分かってる
だから
今度こそ 踏み出す時だ
ならなくていいんだ
「透明」には 絶対に
あくまでも
君のような白を目指す
相手の色を
やさしく染めなおしてしまうような
やわらかであたたかな
君のような人に
いつか
こんな僕もなれるのかな
真っ黒な僕だけど
真っ白な君と混ぜたら
どうにか灰色には
なれるかな
なれるといいな
少しずつ
また少しずつ
決して焦らずに
ゆっくりと道を
踏みしめながら
歩いていければ
君は笑ってくれるかな
|
|
|