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ゴキブリと、少年。
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作詞 日向 晴聖 |
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どうして皆
この黒を嫌うのだろう
褐色に輝いてとても綺麗だと、僕は思う。
記憶を失った少年は言った。
「だってほら、キモチワルイ。」
「だってほら、カサカサウゴク。」
どうして?
角の黒は人気者。
はさみの茶色は好まれる。
どうして
台所の黒は嫌われる。
少年は言った。
皆は首を振った。
99人が言ったとき、
一人が言いました。
「僕はそう思わないよ。」
嫌われている少年でした。
その瞳はとても綺麗だというのに
どんくさいその少年は嫌われていた。
皆が嫌うから、好きになってはいけない気がした。
だから 記憶のない少年も
KYにはなりたくなかったので
「やめてくれ、お前には聞いていない。」
クウキヲ・ヨミマシタ
少年は嫌われた少年を蹴った。
雑踏に紛れた。
取り残された、少年。
そこにカサカサウゴク黒。
「似た物同士だね。」
少年は言った。
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