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スリップ・ザ・高速道路
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作詞 百日紅 |
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目の前しか見えないのに先を見ろと促され
まるで 高速道路の看板
そんな何キロ先の話をここでされても
何キロ先にかは忘れてるでしょう?
雨が降っているだとか
スリップしやすいとか
親切だろうが親切なのか?
今は目の前の車に綺麗な人が乗っているなぁ、とか
流れるラジオの曲が好きだとか
そんなことしか考えられないのに
キャパシティーの限界だって
なのに前向いて運転しなさいって
目的地だけ考えてなさいだなんて
今の自分にはちょっと難しいじゃないか
目の前の看板を見るだけでもいっぱいいっぱいなのに
ハンドルを持って色んなもの
乗せて走るだけでも大変なのに
案外 これが重いんだって
横を走ってる人に見えているのは
何キロか先の景色だろうか
その隣も
そのお隣さんも その反対側も
みんな先を見据えて?
今はそこに行くための道であるだけで
何も意味を成さないの?
平凡な高速道路にだって面白みは存在しそうじゃありませんか?
その面白さを探す暇さえ与えられないのか
分かってます 知ってます
看板を見て先を見据えて
目的地にしっかり着かなければいけないことぐらい
分かってました 知っていました
そのための今だってことぐらい
ただ 今をもう少し楽しんでもいいでしょう?
神様もそれぐらい許して
早く走るためだけの交通手段だけの高速道路
こんななら
下の道で走るべきだったか?
誰よりも先に目的地に着くことを臨むタイムレース
一体どうなる?
この先
そういう大事なこと
あの看板に表記して欲しいのに
見えたのは
『3km先 雨のためにスリップ注意』
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