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作詞 木賊ゾク |
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テストの週も忙しくて
ろくに手紙も書けなくて
明かりを乗せた電車がひとつ
コリヨリの力を無視して急ぐ
加速もしないその箱は
広告類がぶらぶら下がって
うづくまる僕を
責めるように囲んだ
駅のボードの路線案内
黒スプレーで塗り潰されたあたり
きっと僕はそこに帰る
よくわからない未来に
なんとなく来る明日と
繰り返しの日々の
反復試行
メモ帳の上の
言葉が出ない
英単語の羅列に
相似の罠
角度も知らない
長さも知らない
補助線の先にみすえた
これから
スプレーの下敷の
未来
未知の記号
黒く塗り潰された
電車の行き先
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