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夢
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作詞 ハーメルンのホラ吹き |
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小さな頃から走り出しては 何かに向かって手を伸ばした
届かないと気付いていたのに 何故かいつまでも伸ばしてた
目には見えないけれど確かにあったんだ
酸素や窒素と同じ様に 空気中に漂う何か
僕の母さんは首をかしげて 親父と一緒に呟いた
「あの子はをしたいんだろうね」
ああ お母さん
僕は只あなた達には無い何かをこの手で掴み取りたいだけなのですよ
月に兎なんて居ないと知る前に
冬の夜にプレゼントを運ぶのは親だと悟る前に
僕は目に見えないあの何かをこの手で掴みたい
永遠の子供や小さな羽根の妖精 それと
箒で空飛ぶ魔法使いもこの世に無いと知らされる前に
そこら中に漂う光り輝く何かをこの手で この手で・・・―――
ふわふわ無重力の夢の中 母さんの声で起こされた
「コラッ お勉強中に寝ちゃ駄目でしょう」
ああ、ごめんなさいお母さん
でももうちょっと待っててくれるかな
大人には無いあの何かを掴み取ったら僕もちゃんと大人になるから
根拠の無いメルヘンな夢を見ることも
もう金輪際やめるから・・・
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