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鳥と少年
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作詞 絵山ナオ |
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そこはただっ広くて
空と地面しかない
しかも道は困難で
彼はよく迷っている
鳥が風に乗って
彼のとこへ飛んできた
どんな上り坂も
ものともせず駆けてゆく
「お前はいいよなぁ そんな風に空を飛べて」
憧れと羨望を込めて見上げた白い鳥
「そうでもないんだ ここからの景色はそう、
見たくないものもよく見えるから」
空はどこまでも晴れて
風は強く追い風だった
そこはただっ広くて
彼と鳥しかいない
けれど彼の道は困難で
鳥は先へ先へ馳せる
「俺ってだめだなぁ こんな風に足も遅くて」
諦めと失望を抱え零した泣き言
「置いてかないでよ 俺を一人にしないでよ」
そう叫ぶことも出来ただろう
空はいつしか曇りだし
風はその向きを変えた
そこはただっ広くて
彼は一人ぼっちで
道は果てしなくて
でも歩くしかできなくて
「お前はいいよなぁ そんな風に空を飛べて」
諦めを乗り越えてやっぱり思う憧れ
「お前もそうだろう ちゃんと地面に根を張って
一歩一歩を踏みしめてるだろう」
「お前が見ている 景色をいつか見たいよ」
鳥でさえ目を反らす辛さがそこにあっても
まだ見ぬモノへの光を抱いて仰ぐ
ほら見ろ また誰か歩いてくる
空はどこまでも晴れて
風は強く追い風なんだ
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