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モラトリアム
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作詞 岡本宗一 |
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ゴミの中 うつろな眼をして 愚痴をこぼす
うたかたな 叫び声を出し 壊れてゆく
恐かったのかもしれないね マトモ過ぎた自分が
爪先に 霞んだ花を 並べていって
値踏みして 色褪せて 繰り返してゆく
嫌いなのかもしれないね スナオ過ぎた自分が
崩れてゆく音が聞こえる
何重もの化粧も剥がれてゆく
白黒の景色も見えずに
折れた茎を 支えることもせずに
ひとつだけ 汚れた舌で 転がしていた
味もない 色さえもない 割れた飴玉
重かったのかもしれないね プレッシャーの群れが
離れてゆく雲が見える
チカラを失した虫達の鳴き声
空虚な四重奏を奏でた
廻る世界に 舞わされながら
強張ったひらがなの中
目印にした「幸せ」の旗は
「あたりまえ」の中に消えていた
ひとつの絵に 黒いシミが落ちた
泣いていたのかもしれないね 偽り過ぎた陰で
「大丈夫」 瞳に映った 人影は
どこかしら自分に似ていたが
暖かかった
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