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貴方様
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作詞 黒夜 |
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薄雲の向かう 隠れて
幽かな光を零す
漆黒の月夜
見上げて想ふわ 貴方様
幼ゐ我が魂(こころ)に
愛(うつく)し 華が咲く
貴方様が最後の想ひ人であるやうに
天空に祈り続けませう
わたくしの御傍に貴方様が御坐(おはし)ます故
今日(こんにち)まで脈打つ事が出来ました
わたくしが今 此処に居るのわ
貴方様が此の世に生を受けて下さったから
心から お慕ひ申\し上げます
例へ 御身(おんみ) 滅びやうとも
此の身の中のみぞ生きる
決して 消へわしないひ
貴方様の尊き御命
わたくしの全てをかけて
御護り致しませう
御覧ず世界に一つの濁りも無い事
幾重にも祈誓致します
数多(あまた)の幸 賜ふ事 ゐや奏(そう)しとう御座います
おほけなし想ひ 抱(いだ)く事 お許し下さひ
現し世(うつしよ)の終わりが来ても
貴方様の思し召し(おぼしめし)がわたくしにあるのなら
此の身は永久に幸とあるでせう
【御座します→「居る」の尊敬語(歴)
御身→相手の体の敬称、(敬意を含む)あなた(現)
御覧ず→「見る」の尊敬語(歴)
祈誓→祈り願うこと(現)
数多→数多く、たくさん(現)
賜ふ→戴く、下さる(くれる、与えるの尊敬語)(歴)
ゐや→礼(歴)
奏す→「言う」の謙譲語(歴)
現し世→今の世、現世(現)
思し召し→「考え」「気持ち」の敬称、異性を思う気持 ち(現)】
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