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路地裏
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作詞 憂理 |
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__ある日 小さな猫を見つけた
昼間でも 薄暗い路地裏を 僕は何かから 逃げるように走っていた
追いかけて来るものなど はなから居ない
ただ 何かから__色々なものから 逃げたかっただけ
それだけだった
がむしゃらに 走って走って
息が 苦しくなって
何故か 悲しくなって 立ち止まる
自分の存在が 解らなくなって
理由も 居て良いのかも
そして 蹲る
__どうしよう?
__サミシイ さみしい 寂しい
__僕は 要らない存在ですか?
少し 顔を上げる
すると 小さな少し薄汚れた猫が 視界にはいった
__あぁ
__コイツも一緒なんだ
__独りなんだ
安心した
僕にも 仲間が居るようだった
その猫は 人を信じないような目で睨んでいた
誰も 信じない
自分しか 信じない
けれど その瞳の奥には 寂しさがあった
居ても良いんだよって 言って欲しいようだった
__僕も 寂しい
__誰かに 認めてもらいたい
きっと 僕も仲間が欲しかったんだ
気がつくと 僕はその猫を抱き上げていた
まだ 今は 信じられない
けど 少しは信じてみようかなって 思える
だから 猫を抱きながら 歩き出した
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