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狂詩曲
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作詞 氷奈 |
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潸然と頬を伝わる涙
燦然と輝く引き金
惨憺たる現実はきっと創られた戯曲
それに踊らされるは神饌に選ばれた役者
早暁となれば支配領土という名のこの国は滅ぶだろう
精神が現実に侵蝕され
錯綜と想いは巡る
真相を暴き、この悲惨な戯曲を終らせよう
そう思えば思う程
深い奈落の底へと落ちる…
人魚が残した血書《message》
神が残した混沌《mystery》
人間が創りだした夢想《hope》
駸駸と時は過ぎ
贖罪の宴は終焉を迎える
大切な仲間を失いながらも
もがき続けるこそが喜劇
僥倖を願い続け
虚妄の夢を見続けるのは悲劇
果たして彼の軌跡は
戯曲通りなのだろうか
鬼籍に書かれる瞬間
黎明を告げる鐘の音が鳴った……
偽善と欺瞞に満ちた神という名の作者は嘆いた
彼は哂った
血だらけになりながらも
彼は手を伸ばし叫んだ
『悪いのはお前じゃない、この世界だ。』
『悪いことを悪いと言えないこの世界は狂ってる』
『だから、次は一緒に幸せになろうぜ!』
作者は泣いた
彼は笑った
そして彼は瞳を閉じた……
(夢で見たのは、皆で笑い合っていた昔の記憶だった)
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