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16
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作詞 思 |
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空回りした微熱さえ
無限に奪ってく朝に
ぐしゃぐしゃに羊飼い
我儘に泣き喚いた
鞄の重みに軋んだ
錆びた自転車の車輪が
水溜りをはじいて
優しげな場所を探す
辿りつかないよ
どこにも
ばらばらと
ぱらぱらと
崩れていくから
ぜんぶ 雨のせいにした
閉じ籠った匣庭の
あたたかさに滲んでいく
ぐしゃぐしゃに、羊飼い
我儘に泣き喚いた
鞄の重みに倒れた
錆びた自転車の車輪が
針を進めていって
もう手遅れな気がした
離れられないよ
ここから
ばらばらと
ぱらぱらと
崩れていくから
ぜんぶ 雨のせいにした
車がはねた雨水を
頭からかぶった僕は
ぐしゃぐしゃの顔のまま
必死にペダルをこいだ
辿りつかないよ
どこにも
ぼろぼろと
ぽろぽろと
こぼれていくから
ぜんぶ
雨のせいにした
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