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自殺させた者、一瞬の罪悪感
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作詞 氷菓 |
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自殺させた者、一瞬の罪悪感
何も残っていない・・・
それは慣れだろうか。
君の居ない時代の波に攫われようとしている。
何故、君は不幸になったのだろう。
ねぇ・・・
今、苦しみは消えたの?
思い通りの時代に君の死は意味を成した?
君の死に何も感じない人が居て、
それは、僕にとってはとても痛い。
実は知っていた。
だけどそれに目を背ける自分はどこか人事で。
責任逃れをしようとした。
君の声が殻回る・・・
長い長い葬儀の列に、君の写真が見え隠れする。
気付けば僕は泣いていたのに。
誰かの声でまた泣いた。
「死んだのか、可愛そうに。」
君の身体に僕が入り込めたらどうだったろう?
少しでも抵抗して、血を流せたのかな・・・?
そんな訳はない。
君は君、僕は僕。
僕は誰かに頼らず解決しようとするけれど。
君は違う。
君は耐える事だけを考えていた。
それは君らしさなのに、君を変えようとした。
君という一人の人間が泣いていた教室で。
ただただ・・・時間と傷は君を苦しめた。
そんな君に助けてって言ってと僕は言えない。
本当は助けなんて求められずに体が動かないといけない。
だから結局人事だったんだ。
君は苦しさを零せなかったけど。
それは君が悪いんじゃ決してなかった。
君が天国へ行った事も、
君のまだ短いはずの人生が、
どれだけ君に長い不安をもたらせたか・・・
怒りのやり場が何処にもない・・・
どうすればいい・・・
本当は君の悲しみ全部背負って、あいつを殺したかったよ・・・・・・・・・・・・・・
君は苛められる理由がありましたか・・・?
ならばどうして僕は苛められないのですか・・・?
助けを求めて欲しいと願うのは偽善ではないですか・・・?
結局、何もかもが苦しめる。
君が生きる場所が何処にもない。
悪くないのは死んでしまった君だけだ。
そう・・・わかっているけれど、
君の死は自殺させたものを苦しめた。
でもそれは一瞬の嘘の心。
平然な顔で今を生きる彼に、君はもう何をする事もできないよ。
それは僕にとっても、君にとっても・・・
きっと辛い・・・
弱い子どもが増えているのではない・・・
親と子のモラルの低下だ。
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