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夕立
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作詞 polca cat. |
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雨振るまえ
雲がせわしなく動いて
いっそう 大きく せみの声
遠くから 近くから 空がうなる
風がいっそう強く吹きだす
向かいのマンション
急いで洗濯物を取り込む人たち
布団が干しっぱなしの家
小さな窓から見える 世界
誰もいないような昼下がりの街
こんなにも たくさんの人が住んでいる
屋根の下には
張り巡らされた ネットワーク
匿名の世界に埋まる “ボク”は
“僕”を探して フィクションを漁る
知りたいんだ
知らないんだ
現実を 本物を
いつからか無くした 感覚を
もう一度取り戻したいんだ
雷雨のような あの感情を
雨はいよいよ降り出した
濃くなっていく コンクリートの黒
傘もささず 子供たちが
ランドセルを揺らせ走る
楽しそうな 笑い声と 雨音
いつだったかの 僕がいた
空っぽだと思ってた心の中
まだ人間らしさが 残ってたよ
そんな夕立の町を見つめる 僕の瞳
きっと もうすぐ 雨は上がるだろう
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