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寂しいピエロ
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作詞 裏切り者のピエロ |
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オルゴールの響く館の中に
二人のピエロがおりました
ひとりのピエロは左側
ひとりのピエロは右側に
手首に白い包帯を巻き
かすかに赤く滲むのでした
ひとりのピエロは願いました
月の光の音色とともに
明けない夜が来ることを
ひとりのピエロは祈りました
月の光のソナタを奏で
朝日が決して昇らぬように
ひとりのピエロは言いました
“ 生きるのが辛いんだ
もう死んでしまいたい ”
ひとりのピエロは言いました
“ お前が憎くてしょうがない
いっそ殺してしまいたい ”
ひとりのピエロは考えました
どうしたら愛してもらえるのか
どうしたら受け入れてもらえるのか
ひとりのピエロは考えました
どうして自分は愛を知らないのか
どうして人は自分を否定するのか
いつも結論は出ず終わるのでした
仮面が剥がれた次の晩
ひとりのピエロは気付きます
もうひとりのピエロがいないことに
いつもあった大きな鏡がないことに
結局自分は
独りだということに
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