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常磐津娘
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作詞 野馬知明 |
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1. 常磐津 通いの 裏小路
お前は 藍の 夕暮れに
辛い 稽古と 枯れ葉に 泪
あの日
お前の 眩しい 後れ毛
燃え上がる 唇
揺れ惑う 瞳
お前の 寂しい 節回し
俺の 心に 染み入るようだ
2. 新内 流しの 裏通り
お前の 雪の 指先が
不意の 別れを 辛いと 縋る
あの日
お前は 形見の 襟巻
北国へ 旅立つ
俺のため 編んだ
お前の 哀しい 唄声が
俺の 心を 引き裂くようだ
3. 戻れば お前は 黄泉の旅
お前の 膝で 聴く三味を
想い出しては 桜に 涙
いまは
やつれた お前の 卒塔婆
春霞 朧に
沈み逝く 夕陽
お前の 牡丹の 振り袖が
俺の 背中に 手を振るようだ
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