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コスモス
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作詞 シハオン |
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陽の差す窓際で一輪の花が佇む
君が大切にしていた赤色のコスモス
「いつか二人で出掛けたい」とベッドで笑う君の顔
見る影もないくらいに痩せこけていたよね
蝕むものに侵されて闘っていた君は
いくつもの管に繋がれ 消えそうな命燃やした
窓辺の花は慟哭の中で
燃え尽きた君を見つめ 悲しげに花を開く
「一度でいいから、声を聞かせてよ」
泣き濡れた顔で語る 在りし日の君の声
絶え果てた君の顔は苦痛の跡一つなくて
息絶えたと思えぬ程とても美しかった
赤いコスモスを君の顔の傍に添えて
棺が焼かれるその前に「頑張ったね」と伝えたい
供えた花は燃える炎の中で
生きた証を消すように 君とともに朽ちてゆく
「いつか二人で出掛けたかったね」
泣き濡れた目蓋に映る あの時の君の顔
笑う顔や怒る顔が 幾千に浮かんで
またコスモスが咲くまでは醒めぬ夢に溺れたくて
墓石に刻まれた ひとりの名前が
君の生きた証をこの世に遺しています
赤いコスモス 墓前に飾って
幾千の思い出が鮮やかに蘇ります
赤いコスモス 再び咲く頃に
記憶の中の君は色褪せているのでしょうか?
永遠(とわ)の別れが受け止めきれずに
記憶の中の君は鮮やかに輝きます
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