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十代
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作詞 KーKUN |
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十代というものは
それだけで美しいものです
悩みは多く、巨大で避けようがなく
壁ばかりの毎日に立ち止まってしまいます
真面目に真面目に壁をよじ登ろうとして
足を滑らせ落ちていくものもいれば
言い表せない理不尽な物事に憤りを感じ
自ら落ちていくものもいます
不安定な足場ゆえに、慎重に慎重に
着実に一歩ずつ上を目指すものもいれば
勢いに任せてかけ上がるものもいて
地べたで泣いているあなたに気づかず
はるか向こうで笑うあいつもいるものです
苦悩ばかりの日々のように感じますが
いずれ大人になれば、そんな日々が懐かしく
羨ましく眩しく輝き光る日々だったと感じるのです
あれだけ熱心に壁をよじ登ることもなくなり
悔しくて、悲しくて自ら飛び降りようとしても
それを誰も許してはくれない現実に直面し
地べたであーだこーだ考える間に年老いてしまう
そんな、大人という醜い世界へ踏み込んでしまえば
十代の、あの二度と体験したくないと思ってた日々が
いつしか心を支える大きな幹になっているのです
悩んで下さい、傷ついて下さい
考え込んで、怒って、笑って、逃げて下さい
そして、悔いをたくさん残して下さい
十代のあなたという僅かな瞬間の出来事を
鮮明に鮮明にあなたの心に残し積み重ねて下さい
楽しいだけの日々が美しく感じるのは
まだ若く“夢で終わってしまう前”の数分です。
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