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静かな海と魅惑の月
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作詞 しゅんのあしおと |
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カーテンで手を拭いて
ソファーに腰かけて
穴の開いた靴下を履く前に
ため息ひとつ
へこんだボールを転がしたら
テーブルの脚にあたって
セーターを脱ぎかけた君は
南国の木みたいで
あまりに大きくてあまりに滑舌のよい
クシャミをひとつ
道に迷ったのは
大切な人に会うため
何かが変わるわけじゃない
自分を信じることに怯えているだけ
静かな海と魅惑の月
はるかな宇宙(そら)に星があふれて
潮の香りに身を寄せながら
夢に祈り 夢に消えゆく
守りに入ったテーブルに
無難な食事
口に運ぶ容赦のないスプーンに
攻撃的なマスタード
牢獄気取りのフォークと
トゲのある君
何かが足りない気がするけど
見切り発車のベルを鳴らす
遅れることはよくないことだと
教えられてきたから
そのうちに足りないものなど
なかったことになってしまって
何かが壊れるわけじゃない
心に傷を負うことに疲れてきただけ
静かな海と誘惑の月
冷たい風が砂を動かして
波に思い出 捨てながら
夢に祈り 夢に消えゆく
静かな海と魅惑の月
流れる雲に月が隠れて
明日の幸せ 探しながら
夢に祈り 夢に消えゆく
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