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狐の恋
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作詞 退会 |
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笑顔という名の 嘘の尾を
仮面という名の 尖った耳を
心という名の 伸びた髭を
金色(こんじき)の着物(けがわ)で隠して
私はあなたの 狐(もの)になりましょう
障子に映る月夜の影 恋焦がれては儚く散り
その笑が含んだ愛情 抱きしめて眠りたいと願う
あなたの姿に化けても どこか物足りず
周りの声が刺さるたび 吹き出す獣の血
その腕が包んだ狐は 人もどきの騙し上手
あなたはそれでもいいと 抱きしめて笑う
金色の尾と尖った耳と髭
隠しきれず 現れた
嗚咽混じりの 「こんばんは」
灰色の着物 袖を濡らした
その口を あなたが塞ぐ
会えない夜は何も映らず 瞳を閉じて眠りにつく
夢の中でもあなたは笑い 桜を見上げ手を差し伸べる
人のようで人でなく 狐のようでそれとも違う
私はあなたの嫌いな 「中途半端」な獣
その指に絡んだ 名もなき恋の左手は
あなたが受け止めて 私が生きている
金色の尾と尖った耳と髭
もういっそのこと 切ってしまおう
涙混じりの 「ありがとう」
灰色の着物 温めた体温
聞こえそうです あなたの鼓動
愛したいから 愛されたいから
本当のことを
言いたい 言って欲しい
寂しいよとか 会いたいよとか
化けたまんまの 言葉はいらない
その毛皮をとって 私は笑うの
人になりたいと
あなたの狐(もの)だから・・・・・
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