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片道切符
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作詞 BREMEN |
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片道切符をポケットから取り出して 改札をくぐる
ホームに一人 思い残したことなんてないんだ
18分発の快速がやってきて 扉が開く
この街に最後 足跡を残さぬように乗り込んだ
当たり前のように月日は流れては消えてゆくよ
人は手にしたものも 忘れてしまうようなものさ
テールランプが照らす過去の色は赤く滲んで
遠くへと行けば行くほど薄れてしまうさ
レールの繋ぎ目は途切れることなく前へ進むから
この列車はずっと止まることなく遠くへと僕を運ぶ
連れてきたものはポケットの中 収まるほどの小さなもので
耳に流れる 音楽だけで景色は変わって見えた
ろくでもない人間との関わりが僕を汚すなら
この街に最後 繋がりなど残さぬようにと決めた
特別な感情が人を形作るものじゃない
人は同じことばかり また躓いて大人になりたいと願う
路肩の街灯が照らす僕の足元は暗く沈んで
遠くなんて見えないほど小さなものさ
街灯の明かりは何も言わぬまま僕を照らすから
今の僕の小さなことをいつだって教えている
走り出した列車は駅に止まるまで
後ろの列車を切り離せないように
僕もまた何処かつまずいたりたどり着くまでは
過去の僕との繋がりを切り離せはしないだろう
快速は僕を運ぶ
片道切符が照らすこれからの僕はいつもあやふやで
遠くなんか見通せるほど甘くもないんだろう
レールの繋ぎ目は途切れることなく前へ進むように
この僕はずっと止まることなく進めるかな
街灯の明かりは何も言わぬまま僕を照らすから
今の僕の小さなことをいつだって教えている
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