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白い切符
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作詞 綾夜 |
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闇から眼を覚ましたら そこに封筒がありました
出てきたのは小さな真っ白な紙切れ
封筒の裏にはメッセージ
「貴方は見事当選しました 旅立つことが出来ます」
何処へでも行けますよ
さぁ 貴方は何処へ向かいますか
乗り物はいっぱいあったけど
僕は歩いてみました
線路に沿ったり それたりしながら
そしたらちょっとずつ知っていきました
同じように歩いている人も結構いるんだね
丁寧に舗装された道 草に覆われた道
階段は上にも下にも続いてる
何処へ行こう 一人で行こうか 誰かと行こうか
じゃあ 途中まで一緒に行こうか
一休みして気付いた 紙切れに色がついてたよ
僕のは薄っすらした黄色に染まって
君のは青い色がついてた
「君はきっと黄色い花みたいに生きていくんじゃないかな」
あえて乗り物使わずに
歩く君についていく
何でだろう 面白そうだから
君は笑って「真似ばかりするなよ」と
僕はもう少し青い空と歩くことにした
真っ直ぐに伸びた固い道 うねる土色の道
カーブはでたらめに曲がりくねってる
何処へ行こう 一人で行こうか 二人で行こうか
さぁ 手を繋いで一緒に行こうか
ある日そっと手が離された
「此処から道は別々だ お別れだよ」
いきなり納得できやしない
伸ばした手は手を振る君に届かない 君とはもう歩けない
君の青い紙切れに 文字が浮かんでた 終着駅と
今更気付いたんです これは切符なんだと
生まれ落ちた時に皆に配られる
僕のはまだ色しかついてない 行き先は不明
ふと後ろを見れば 君は手を振ってる
「いいかげん前を見て歩け 躓いて転ぶだろ」
振り返れば君はずっと側にいる
安心して 歩いていいんだと 僕は前を向く
歩く僕の近くで 汽車が走る音がする
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