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月下の楽園
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作詞 月魚 |
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手を伸ばせば届くような
白く輝く月の下に
私は立っていた
知らぬ間に悪意は束ねられ
白く冷たい視線が
この身に染みていた
夢の入り口で人の性を見る
哀しみは腐敗して堕ち土に還る
時の流れの中で生きたままに
死に逝く楽園
灯りの洩れる窓の下
懐かしい母の呼び声を
私は待っていた
求めるほどに疎まれると
気違う程遠き過去より
この身は知っていた
夢の庭先で蜘蛛の巣に掛かる
煌めく夜露が揺れて真珠を散らす
見えない糸に絡め捕られ
死に逝く楽園
銀色の月光がこの胸を射る
凍える涙を湛えて高らかに哂う
栄光は千の指に喰らわれ
消え逝く楽園
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