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goldfish
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作詞 空色kinoko |
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上と下とに挟まれていま、
わたしは涙と一緒に流れて往きます
余りにも静かなもので、
視界で揺れては移って替わる色々がすべて
硝子いちまい越しの向うで
あなたはわたしだけを視て居る
決して鮮やかではないですが
あなたに飾って戴けるなら善いでしょう
泳ぎ方が判らないのですが
あなたが笑って愛でて居るなら其れも善いのでしょう
遠くの地面が揺らいだらしく、
あなたの歩行を妨げていま飛びました
壁がひとつ取り払われて
急いで生涯は流れて往く
是では呼吸が出来ませんが
あなたの指が綺麗だったら善いでしょう
言葉は何にも伝わりませんが
あなたがこんなに近く居るなら是で善いのでしょう
何処にも着けずに朽ちて往くのも悪く無いのでしょう
越えて往けない壁の此方で
あなたの小指が音を立ててわたしを呼ぶ、夢。
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