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ある日の僕ら
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作詞 こま |
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小さな液晶画面を
食い入るように見つめている
小さなそれの中で
剣を振るう勇者にも
魔法を使う主人公にも
僕らは為れた
勇者は
敵を斬って魔物を斬って
傷を負いながら
主人公は
火を水を風を起こし
仲間と共に
前に進んだ
ある日勇者は 洞窟の中
力尽きてその場に倒れた
入り口まで連れ戻されて
何事も無かったかのように
また
主人公達は 城の中
仲間の一人が砕け散った
教会でお祈り 魂は
冷たい体に吹き込まれて
また
生きて 死んで
犠牲にして
死んで 生きる
生き返らせる
身勝手にも
小さな液晶画面を
じっと見つめて離れない
嗚呼 僕らはもう
命に鈍感になりすぎた
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