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ジョンとコーヒー
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作詞 吟華 |
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「くだらねぇ」 しけた面して歩く多摩川
離れると決めた途端に美しく見えてくる情景
「おい、太郎! それは俺のコーヒーだ」
座りこんだ俺に散歩中の犬が寄ってくる
次の瞬間には、おばちゃんが慌てて叫ぶ
「ジョン、駄目よ! ごめんなさいね」
よく見りゃあいつ、外人の顔してやがる
名残惜しいか? いつまでも後ろ歩きだ
「半分わけてやっても良かったんだ」
聞こえなくなる頃に叫んでみたりしてなぁ
人生って何だ、上手く行かねぇことばかりだ
ふと気がつけば俺のジャガーもイギリス人か
格好ばかりの汚れきった自転車は輝けず嘆く
どこにいても太陽は教えてくれるだろう
「ごめんな、ジャガー 忘れていたよ」
自転車は答える「磨くことから始めようぜ」
いつもより少し遠くまで走る 川は続く
休んでもいいさ、あきらめず進み続けてりゃ
そのうち南の果てにだって届くことだろう
どうにかジョンも太郎の地まで辿り着いた
「コーヒーは哲学だ」 誰かが言ってたな
いつか意味を説こうと壁に貼った絵葉書の
革命は黒色に感動は金色に映ったのか金屏風
時は遡り南蛮貿易の素晴らしさを知らされる
ジョンとコーヒー そんな日も遠くないだろう
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