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気だるい孤独に君がいるから
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作詞 愛弓歌 |
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遅く起きた休日の
淡い夢の忘れ際に
懐かしい君の微笑が ふっとよぎって
カーテンをゆっくりと開ける
流れ込む光 冷たい風が
あれから少しだけ 寒がりになった僕を捕まえると
心と体の温度が揃い
違和感を失った違和感にまた溜息をつく
冬物のセーターを引っ張り出して
埃と記憶をはたいて落とす
わかってはいるよ、これを着たって
ちっとも暖かくは無いんだ
熱を奪う木枯らしが
記憶だけを置いていった
「去年の丁度今頃は」そんな色彩が
寒空の隅々を巡る
暖かな光 突き刺す風に
燻った想いを 贖い弔う言葉を探すけど
心と右手は未だ凍えて
痛みを描けないもどかしさにまた溜息をつく
ホットのコーヒーを両手で握り
かじかんだ手に温度を宿す
わかってはいるよ、こんなことしても
君無しで愛は描けない
体が温まるほど凍える心が
惰性の孤独を吐き出した時
あの日の君が五感に映るような
心の歪み(ひずみ)が心地よかった
古びたヒーターが唸りをあげる
この部屋で詞を書きつけてまた
わかってはいると、わからない振り
凍える心をそのままに
またあの日に戻る
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