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心の賞味期限
作詞 雫依瑠子
幼い頃に、全ての基本として元気よく唱えていた「あいうえお」。

そこに隠れている「愛」という言葉に、

今更のように気づいては、

今更のように息を呑む。




神様の退屈しのぎとして、たまには時計が止まる事もある。

ドラマのBGMが途切れるあの瞬間。

そんな場面を、

世の中は「運命」と呼び、

強く強く「懸命」にそれを引き寄せようとする。




―君と僕が出逢ったのは、

同じ柄が逆を向き合うトランプカードの上だったと思う。

君も僕も互いにダイヤのジャックで、

姿形、全く一緒なのに、

日中は相手の顔を見る事すら許されずにいた。―




たまに夜になると、

オルゴールの中に駆け込んでは素早く中から鍵をかけて、

夜が明けるまでいつまでも話をした。

そんな日々、

二度と戻らない、

くだらない日々。




今は何を言っても逆効果、な彼女も、

本当は一人の少女だったんだろう。

彼女をそんな風にしてしまったのは、紛れもないこの僕だった。

清潔な衝動には正直であろうとしたせいで。




   香り水が引き当てたそのエピソードは、
                 今、ガラス瓶の中へ。

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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歌詞タイトル 心の賞味期限
公開日 2008/03/15
ジャンル 詩(ポエム)
カテゴリ その他
コメント 空想です。トランプの絵柄って、見てるとたまに切なくなります(笑)  逆さまだから。
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