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ある夏の日。
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作詞 セイナ |
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「暑っちいな。この部屋。」
あなたの第一声はいつもこうだ。
「仕方ないでしょ。クーラー壊れてんだから。」
麦茶をつぎながらあたしはそう言った。
8月の初め。
空は青く、青くどこまでも広がっていて、
雲はモクモクと柔らかな山をいくつも作っている。
太陽は大笑いしているかの様に熱く燃えている。
あたしは夏が好き。
だって、見るもの全てがイキイキしているから。
「来週、そこの土手で花火大会あるってさ。」
うちわを扇ぎながらあなたは言った。
「うん。知ってる。」
「一緒行こうな。」
「いいよ。」
来年の夏もこうしてあなたと過ごせればいいな。
そして、クーラーの利かないこの部屋で
また麦茶飲むんだ。
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