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正しい雨
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作詞 あぜき |
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まぶしい冬 やわらかな雨
そっと 腫れた目を冷やす
此処には何も架からない
もう架からない
吐く事総て奇麗事になる程愛していたのに
軽率に成り切る事もできず
赦せる事等ひとつも無かった
今思えばどれも小さいのに
窓を見れば 白い空に雨が降ってる
少し背が伸びたね 髪を切ったね
もう 指輪はしてないね
お弁当は教室で食べるようになったね
友達と一緒に帰るようになったね
あれからもう三週間
あのとき しっかり手を握っていたら
今日とは違う今日があったのかな
でも君もあたしも もう傷だらけだったから
帰り道 友達の誘いをやわらかく拒否して
雨の中 ぬれながら歩く
傘なんか寂しいだけだもん
隣に君がいないなら 同じ
こっそり泣いてみたりして
なんとなく後ろを見ると
そのとき
見てしまったんだ
君も傘を捨てているのを
君が走ってくる
夢みたい 君がまさか
あたしの許に
言ってやりたいことが山程あったのに
君の腕の中で
あっさりと負けてしまった
「ごめん」
あーもう ずるいよ
あたしの涙は雨にとける
正しい雨に静かにとける
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