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名前
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作詞 椎名薫 |
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いつの間にか
僕の癖となっていた
君の名前呼ぶことが
ほんとに小さな声でも
静まり返った受話器の先の君に
しっかり聞こえていたんだね
君はひどく驚いて
慌てふためき照れてる姿想像すると
愛らしくて抱きしめたかった
『今度会う時も名前呼んでください』
照れくさそうに君は僕に
初めてお願い事したね
僕は少し嬉しくて
『うん』とだけつぶやいた
君が喜ぶことならば
僕は何でもしてあげよう
あの日からどれだけの時間たっただろう
約束守れなかった
悔しかった
君との約束ちゃんと守りたかったのに
離れてしまって後悔するばかり
どうしていつも
僕は大切なひと言が言えないんだろう
それが何より苦しかったんだよ
君との約束守りたかった
最初で最後の願いと気づけていたならば
どうしてもっと
早く呼んであげられなかったのだろう
君は楽しみにしていたはずなのに
頬を伝うことのなくなった涙
きっと枯れてしまったのだろう
流しすぎてしまったものだから
また
君のような人に出会えたら
手遅れになる前にしておくよ
名前で呼んであげるんだ
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