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ピエロ−憐れな道化師−
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作詞 胡蝶乱 |
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昔々、
一人のピエロがいました。
彼は、
皆の笑いものでした。
ピエロが、
失敗するのを皆が待っていました。
ピエロは、
いつも、
孤独でした。
でも、
泣きませんでした。
泣けませんでした。
信用できる人が
いなかったからです。
裏切られるのが、
怖かったからです。
晴れの日も、
雨の日も、
ピエロは、
笑われ続けました。
ある日、
ピエロは、
死にました。
人々は、
ピエロのことを忘れました。
でも、
一人の女の子は、
泣きました。
泣き続けました。
そして、
ピエロのために、
お墓を作ってくれました。
そして、
綺麗な、綺麗な、
お花を飾ってくれました。
ピエロは、
そのとき、
初めて泣きました。
自分を思って、
泣いてくれる人がいたことを知りました。
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