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ハロウィーン
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作詞 望月椿 |
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「トリック オア トリート」
下手な発音ときしむドア
差し出す手のひらのチョコレート
計算高いのは僕の行動
机の上には安物のワイン
きらきら星の黄ばんだ楽譜
君が口ずさむ単調なメロディ
なごやかに進むハロウィーンパーティ
僕が僕じゃなくなって
空気に溶けた役立たずの体は
わらの食器でスープになった
とろとろ広がる小さな水紋
カボチャにふりかけた粉砂糖は
白く細い道を作って
ありきたりの言葉を僕に吐かせる
ストライプのテーブルクロス
規則正しく並べられた明日
身動きのとれないナイフとフォーク
片付けられていく昨日
君が開いた懐かしい絵本
もったいぶった僕の音読
君がつくった空飛ぶホウキ
都合がいい二人乗り
フローリングの床には
人相の悪いジャコォランタン
消えないラクガキ
残るのはただのインクだけ
遊びは終わりだよ
「Trick or treat」
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