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掟
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作詞 麗理 |
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ある村に
「 泣いては ならない 」
という 掟がありました
泣く事は 弱さを意味するモノだと
強くなる為には 涙を堪えるのだと
古くから 伝えられてきました
その村は 笑顔 であふれていました
だけど その笑顔は
表面だけで 感情は無く まるで ピエロの様でした
ある日 その村に
傷を負った 旅人がやって来ました
村人達は 懸命にその旅人を 看病しました
そして 月日は経ち
旅人の傷は すっかり良くなり 旅立つ日が 来た時
その 旅人は
泣きました
その村では 流す事が 禁じられている 涙 を見た
村人達は
「 どうして 泣いているの? 」
と 尋ねました
すると 旅人は ただ一言
「 幸せ なのです 」
と 答えました
その瞬間 村人達は 魔法が 解けたかのように
瞬きもせずに
涙 を流しました
そして その旅人は
「 強くなる為には 泣いてもいいのです 」
と言い残し 去っていきました
それから
その村の
「 泣いては ならない 」
という掟は 消えました
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