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斎と赤い花
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作詞 High |
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斎女「風花と貴方の儚さ 水鏡に映して…」
日と灯讃えて 好く人想う
コチラへ手招き 寄せては笑ひ
返した声もまた 子守唄と迷妄
斎槻と願う花は 摘んでは流して
束ねた人は囁き 悲しみを憂う
爺や「月の明かりに照らされた涙は何色?」と
語りかけた声は 虚像のもの
回り灯籠と眺む景色 幸せと謂うには程遠く
往古を詠む人の声は 花を散らして笑う者
昇る光は彼方へ見えて 去り往く禍福の祥
人が幸せの意味を悟り 定めを呪い悲しく笑う
斎女「抱いて笑ひて 鳴く鴛鴦掴み掲げて!」
婆や「おまえの幸せ啄み 崩して隠してしまおう!」
下枝の先に 頬を当てて託した光は
その双眸から 瞬き零れ
月の欠片を渡して泣いた 隣で笑う君のまえで
人も瑞光も彼方へ消えて 小さな花が咲き誇る
暖められた 人の幸せの形
照らされて垣間見えた 悲恋の哀話
結び目解かれて 貴方の容はなくなっていた
斎女「泡沫の恋も お伽話も同じでしょう」
何もかも無くした私は 想い出にも残らない人
貴方の幸せの傍らで 袖を濡らし続けて
花の根が私を枯らすまで 吸い続けては
白い鮮麗の精は 赤く染まり綻びました
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