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白銀狐乃子守唄
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作詞 E-L-E |
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綴る名も無き詩は 微笑だけを残して
教会のオルガンの 音色に乗せて奏でる
綺羅めく言乃葉は 此の世を創る
月に照らされた河に 写り流れる
動かない歯車のように 深く沈黙する
途切れた輪廻の輪を繋ぐ為の贄となれ
ピタリと止むレクイエム 「安らかに」神の言葉は
祭壇に捧ぐ躰 消える命を地に還す
悪魔の楽園に 迷えし旅人
美などない世界に 幸福を齎す
落ちていく我が子を抱きしめる 聖母のセレナーデ
十\字架に磔た名を 血で刻み 柩を燃やす
廃墟跡の森の奥 口ずさむメヌエット
空に浮かぶ月が 微笑み落ちてくる
夜空を駆ける流れ星 深雪の名残の影
陽が沈むオレンジ色の 空には言乃葉さざめく
綴る名も無き詩は 微笑だけを残す
呟く風想 星は散華の言葉
琴音 律す聖哀歌 庭に秋桜開く
狐子は白い衣に包まれる 啼く事もせず
揺らめく命灯の蝋燭燈し あの空眺めてた
空に舞う幾つもの 子守唄に抱かれし児
笑顔を残して咽く事もなくただ「有難う」と
手に取れば消える一時の幻はしゃぼん玉
禍々しき音色 止め処なく浮かんだ過去に手を伸ばした
両手から離れる洸 レクイエムのような旋律
道上に咲く一輪の雪花垂れる血に染まる
蒼い月に照らされる花火は垂れ
きらきら滲む捧げる血の雨 地に消えゆ
胡蝶の群れ舞い上がる 焼色硝子のやうに
椿薫る二月夜揺れる炎 思い出焦す
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