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罪なくして配所の月を見る
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作詞 遊郭 |
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凍て雲去り往く十\三夜
裸足で駆ける陰二つ
月冴ゆ今宵の逢瀬には
空に知られぬ雪が舞う
梅と桜に風花などと
酒や宴と云えるなら
淡い心を抱きます
二人の願いを叶えませ
か細く祈れど声は届かず
月に叢雲花に風
人衆ければ天に勝ち
二人の陰は交われず
花に混ざるは玉霰
時は過ぎ十\六夜の月
胸の焔は風の前
雪に白鷺闇夜に烏
見えぬ姿に想い馳せ
漏れる吐息は風に乗り
彼方の島へ海を越え
月が満ちれば見上げましょう
君にも注ぐこの灯
映されし肌は雪を欺\く
陽炎稲妻水の月
捉えられぬ君の面影
罪なくして振り仰ぐ
配所の月に君を重ねば
良夜望月十\五夜に
尚いとあはれなるかな
罪なくて配所の月を見ゆ
二人の陰は煙と消え・・・
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