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ヨミノアシロ
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作詞 花山咲太郎 |
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扉を閉めてた
2つ鍵をかけて
誰も入れないように
一番大事なものは
誰にも見せずに抱きしめて
ばれないように息を止めた
差し出された手も払いのけ
溺れかけても手を伸ばさず
独りでいることを誇るように
深海で目を閉じた
扉が開いた
2つ鍵が壊れて
初めて光が見えた
守ってきたものを
奪われるような気がして
殺さぬように噛み付いた
噛み付いたその手は細くて
ちぎれそうなほどにか細くて
震える心がまぶしくて
背けるように目を伏せた
扉が閉まった
二つ鍵はもうない
また闇が戻った でも
握った手の暖かさだけが
世界の全てだった
沈んでいた海の底は
暗くて 寒くて
抱きしめていた錘は
軽くて 脆くて
君の手が砕いて
君の手が引き揚げて
初めて仰いだ空の下
見上げた雲は儚くて
差し込む光に目を細め
真昼の風を飲み込んだ
扉を開いて
2つ鍵を捨てて
今度は君を迎えに行こう
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