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色
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作詞 canoco |
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今でも鮮明に覚えています
私の目には色があって
私の横にあなたがいたこと
雨の日は一つの傘を二人でさした道を
今私は一人傘もささずに雨にうたれてます
私とあなたの思い出の屋上で
「記念日、一緒に過ごそうね」
そう笑ったあなたの顔 最後の顔
焼きついて離れないのです
家に帰って一本の電話
信じたくなかった 必死に走った
行き着いた先には
あなたの形はなく あなたの残り香だけ
ただただ呆然としてた
いつもからかってきて嘘ばかりつくあなただから
こんな白い布はぎとって
ちゃらけてみせるんじゃないかって
あなたが隣にいなくなり
目に映る色の全ては灰色で
もう声も涙も枯れたのに
私は思い出の屋上に立ち
枯れ果てた口からでるのはあなたの名前だけ
会いたくて触れたくて
いっそのこと此処から飛び降りてしまえば
あなたに会えるんじゃないかと
そんな時大きな風が吹きました
よろける私の耳に入る聴いたことある声
ふりむいて見ると
そこには確かに求めていた人の姿
ただただ走って駆け寄った
枯れたはずの涙はとめどなく流れ
枯れたはずの声はあなたの名前を叫ぶ
手には確かな温もりがありました
優しい笑顔でクシャクシャの私を抱きしめ
「今日何の日かわかる?」と問うあなた
忘れるわけないでしょう
あなたと私が結ばれた日を
答えた私にあなたはまたほほえんで
私の手をにぎった
あなたの手は別れを告げるように薄くなり
必死に私はその手をつかんだ
ほほえんだままあなたは言いましたね
幸せになれよ、と
大きな風がまた吹きました
消えたあなたのかわりに手には何かが握られていて
それは銀色に光った指輪でした
ありがとう、何度言っても足りません
あなたがくれた言葉、思い出、絶対忘れません
私、幸せになるからと
空に向けてあなたの幸せを願った
灰色だった空は美しい青を取り戻し
私の世界は色を変えた
ありがとう。
生まれ変わったらまた、会おう
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