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本当に産まなきゃよかったの?
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作詞 KUNIJ |
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麻酔の直前
彼女が叫んだ
やめてって。
そして
わたしは産まれたの。
小さい時はいい子だった。
彼女はわたしをかわいがった。
もし、もう一人
子供を生んでも
同じ愛情を注げないと思ったらしい。
それほど
わたしをかわいがった。
それだけかわいがったのに
わたしは彼女の思うように
育たなかった。
あんたなんか
産まなきゃよかった。
そう言われて
わたしは
自分の子供が
たとえ
犯罪者になっても
産まなきゃよかった
なんて絶対言わないと思った。
物に激しく当たる彼女は
いつも激しい音をたててた。
だからわたしは
人が出す大きい音が怖い。
ずっと彼女の顔色みて生きてきた。
わたしも疲れちゃって
言っちゃいけない事言った。
わたしだって産まれたくなかった。
勝手に産んだくせに。
早く家を出たかったの。
そのために許された条件は
苗字を変えることだった。
いままでありがとう。
なにがありがとうさ。
心を込めて言ったのに
そんな返事は悲しかったよ
お母さん。
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