|
|
|
夕霧
|
作詞 mono |
|
紫の黄昏
跳び舞う紺の闇
この空間に象られた僕を
君は想ってくれるかな
焦げ色の葉の先
過ぎ去る温い風
待ち合わせてた蝉時雨の下で
遅れた君は駆け寄った
夕立は染み付いた夏を冷やして
僕だけが熱すぎる胸をそのままに
まだ鮮やかなあの日さえすり抜けてく
あの薫りを陽射を笑い声を
もう一度
もう一度
夏をください
どのくらい呼んだか
今更に君の名を
向こう側から濁りくる雨雲
君の街から届く雨
深々とチクリと
焦げた肌に染みる
痛すぎるんだじんわり化膿して
こんなにももう腫れている
夕立は染み付いて僕を放さず
瞳さえ渇くことはなくぼやけてる
その水晶に君だけが映ってるよ
あの薫りを陽射を笑い声を
もう一度
もう一度
夏をください
気付けば横では真空が
淋しさを吸い込んでいて
連れ添って静かに歩いた
並木道は湿ってた
|
|
|